連載 メルマガ雑感 ケアマネ所感・9
家族と介護についての再考
畠中 早苗
1
1紀和病院在宅介護支援センター
pp.768-770
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901553
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ケアマネジャーの仕事を始めて,改めて家族について考えさせられる機会が多い。家族と介護についての再考という題名であるし,今回はかなり個人的な意見になってしまうと思うが,ご容赦いただきたい。
介護保険の定める要介護度は,原則的に家族による介護がどのように行なわれているか問題とせずに算定される。しかし,現実には同じ要介護度のクライアントでも独居で身近に家族がいないのか,大家族の一員として生活しているのかなどは,その方の生活の質を決める上での大きなポイントとなる。それは大家族だから質が高い,独居だから低いと決め付けるようなことではない。独居だからこそ自分の好きなように生活できるという場合もあるし,家族がいるという理由で行政のサービスが利用できず,また家族は仕事に忙しく周りが期待するような介護が行なえない場合も多い。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.