連載 在宅で必要なクスリの知識と服薬のコツ・3
便秘のくすり
藤澤 節子
1
1ひまわり薬局
pp.489-491
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901508
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高齢者の便秘の特徴
ファミリーレストランで,昼にランチを頼むと,「セットにコーヒーをおつけしますか?」と,聞かれます。利用者のお宅に訪問でうかがうと,便秘薬がまるで,セット処方のように,多くの患者さんに処方されています。現在,私どもが訪問している患者さんの8割以上の方が,慢性的な便秘に苦しんでいます。正常な排便は,1日に量が約200g,回数は,1日に1~3回以下で,週に3回以上であると定義されています。
ところが,多くの高齢者は,運動不足,水分・食事摂取量の低下,腸管の狭窄,腸管機能の低下,腹圧の消失,精神的ストレス等,いろいろな要因が絡み合っで慢性的な便秘に陥っています。その上,パーキンソン病などの神経精神疾患,糖尿病などの代謝・内分泌疾患と疾患からも便秘となります。また,疾患の治療に服用されている薬の副作用によっても便秘がおこる可能性があります。
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