連載 在宅で必要なクスリの知識と服薬のコツ・2
高血圧のくすり
藤澤 節子
1
1ひまわり薬局
pp.397-399
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901494
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
服用を続けてもらうことが大事
高血圧は生活習慣病の中で最も患者数の多い疾患です。しかし血圧が高くても,肩こり,頭重感などの軽い症状以外,日常生活においてほとんど自覚症状もなく放置されてしまいます。高血圧が長く放置されると,心臓や血管に負担がかかり,脳卒中や心筋梗塞などの致命的な心血管系の疾病を引き起こします。それを予防するためには高血圧の治療が必要となります。ただし,高血圧の薬は,長期にわたり服用することになるので,目的を理解してもらい,きちんと服用し続けてもらうことが大切です。
在宅においては,脳卒中後遺症や心臓病のため,余儀なく要介護状態になった患者さんがいらっしゃいます。当然,再発作予防のため高血圧治療薬を多くの患者さんが服用することになります。この頃は1日1回服用すればよい,作用時間の長い高血圧治療薬も増えてきたため,患者さんへの服薬の負担も少なくなっています。でも,独居老人であったり,高齢者2人世帯であったり,痴呆老人であったりの理由から,きちんと服用できていない患者さんも多くいらっしゃいます。高血圧治療薬の作用点をよく理解していただいて,患者さんの指導に役立ててください。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.