特集 “家族を支援する”ということ
訪問看護における家族看護を考える―在宅療養者の主体性維持の観点から
石橋 みゆき
1
1千葉大学医学部附属病院
pp.464-470
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901503
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介護保険制度が始まってから2年が過ぎた。この間,利用者が主体的にサービスを選ぶことを支援するケアマネジャーが新たに参入し,利用者が求めるサービス提供のために,より密接な他職種との連携が必要とされるなど,従来のケア提供の枠組を変更しながら訪問看護の現場ではケア提供してきたことと思う。ケア提供の枠組が変更された今,利用者のニーズに合ったサービスを提供するために,訪問看護師はどのようにケアを提供すべきであろうか。ここでは,加齢に伴う障害や疾病により療養上何らかの世話を必要とし,病院などの施設ではなく自宅などで療養する者を「患者」ではなく「在宅療養者」と呼ぶ。そのうえで,介護保険制度下での訪問看護のあり方,中でも在宅療養者の主体性維持の観点から家族看護のあり方を,筆者が行なった研究の一部を紹介しながら述べる。
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