特集 精神訪問看護の基本を学ぶ
保健婦を要としたコミュニティケアの展開―困難事例への訪問を通して
寺西 秀美
1
1新宿区保健所
pp.36-41
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901384
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はじめに
従来より地域における精神障害者の支援は,保健所の保健婦を中心にその活動が展開されており,保健所は精神保健福祉法により,精神保健福祉の中心的な行政機関として,精神障害者の早期発見・早期治療・社会復帰等の援助を行なうことが定められている。一方,訪問看護においては,精神科医療機関に併設されている訪問看護ステーションが主にかかわってきたが,最近では,一般の訪問看護ステーションでもかかわるケースが増えてきたと聞いている。
精神障害者の支援活動には,1職種や1機関の専門性のみでは扱えないニーズが存在する。これらのニーズを補うにあたって連携が必要であり,事例の支援予後は,適切な連携の成否によって影響を受ける。その意味においても連携先の社会資源について,互いに理解を深めることは重要なことである。今後の精神障害者支援においては,今までにも増して訪問看護ステーションの看護婦と地域の保健婦との緊密な連携が必要になってくると思われる。
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