特別寄稿
新しいケアシステム構築のために―ケアを測定する意義
筒井 孝子
1
1国立医療・病院管理研究所
pp.179-186
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901151
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はじめに
在宅へ訪問して行なう看護や介護に関わるサービスは,欧米では,孤立しがちな高齢者と社会との接点の構築と家族の介護量や負担の軽減等を目的として,1970年代に入り急速に推進されてきた.わが国でも,在宅ケアサービスの充実は重要な政策課題の1つとなっている.
在宅ケアサービスの供給システムを整備していくためには,財源の確保や人材の養成も含めた資源の確保が重要である.しかし,現在提供しうるサービスの量と質の把握や,高齢者の状態に応じたサービス量の基準に関する検討が前提とならざるをえない.ところがこれらの数量的把握や推定の基礎となる資料はいまだ不十分な状況である.
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