フィジカルアセスメントを学ぼう・1
フィジカルアセスメントの基礎
箕輪 良行
1
1自治医大附属大宮医療センター総合医学
pp.187-189
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901152
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
連載をはじめるに当たって
本シリーズは在宅でケアされている脳血管障害後遺症,悪性腫瘍,パーキンソン氏病,痴呆などの患者さんに日々接している看護婦や介護福祉士等の方々を対象として,身体診察と評価に必要な項目を解説します.毎回テーマを絞り,例えばバイタルサイン,腹部や神経系などに関して述べます.解剖や生理,診察の仕方,正常および異常所見,看護診断,患者への指導など重要な事項を図や表を利用しながら列挙します.したがって本シリーズは必要に応じて参照するマニュアルとして,教科書のような詳しい説明は省略します.雑誌から切り抜いて日常的にチェック表として使っていただければと考えます.
在宅で患者ケアを提供しようというトレンドはわが国だけでなく国際的な傾向です.高齢者と慢性長期療養者の増加,医療資機材の質および量の革新と増加,各種在宅サービスの展開と財政的補助,ヘルスマンパワーの増大,住宅事情の改善などはポジティブな要因です.病院を利用した入院ケアのコスト高を抑制する医療費削減が在宅ケアに期待されているのは確かです.けれども入院医療や収容型福祉に比べて在宅ケアが本当に安上がりかどうかは証明されていません.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.