連載 在宅ケア もっとやさしく、もっと自由に!・142
最後の11日間の意味
秋山 正子
1,2,3
1株式会社ケアーズ 白十字訪問看護ステーション・白十字ヘルパーステーション
2暮らしの保健室
3マギーズ東京
pp.510-511
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201714
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10代で脳腫瘍(頭蓋咽頭腫)が見つかった女性Aさん。下垂体に張り付くような腫瘍をこそぎ取るような手術を行いましたが、術後の後遺症で内分泌機能の調整に苦労する状態が続きました。高次脳機能障害があるため、障害認定を受けて自立支援のサービスを利用しながら在宅生活を送っていました。
長い経過の後、良性腫瘍にもかかわらず再発を繰り返し、ついに症状が悪化して入院。しかし、最後は「家族とともに」と自宅へ退院してきました。このときAさんはすでに脳死状態で、実は誰もが「病院で亡くなる」と考え、自宅へ戻るのは難しいだろうと思っていた中での退院でした。
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