連載 「みんなの認知症見立て塾」出張講義 認知症「見立て」の知「対応」の技・第12回
精神症状や行動障害への対応
上野 秀樹
1
,
内田 直樹
2
1千葉大学医学部附属病院地域医療連携部
2医療法人すずらん会たろうクリニック
pp.210-215
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201646
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「BPSD」とは
「BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms with Dementia)」という言葉をご存じの方は多いのではないでしょうか。直訳すると、「認知症に伴う行動・心理症状」です。記銘力障害や見当識障害などの脳の機能低下によって直接引き起こされる「中核症状」と対比し、「周辺症状」という言葉で表現されることもあります。
症状は多彩で、幻覚や妄想、興奮や暴言・暴力、抑うつ、不眠、昼夜逆転などが挙げられます。物盗られ妄想などをはじめ、BPSDは本人だけでなく、周囲にいる人も巻き込んで、皆が困っていることは少なくありません。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.