特集 非がん疾患に対する緩和ケア
症状アセスメントとマネジメント
非がん疾患における精神症状
-うつ,不安,せん妄,不眠症
内田 直樹
1
1たろうクリニック
キーワード:
うつ
,
不安
,
せん妄
,
不眠症
Keyword:
うつ
,
不安
,
せん妄
,
不眠症
pp.205-208
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_205
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Summary
▪多くの非がん疾患において,うつや不安は頻度の高い症状であり,さらにこの両方が合併することも珍しくない.うつの薬物療法の選択は副作用プロフィールを基に行う.不安の治療の基本は支持的精神療法である.
▪見当識障害,注意障害,認知機能障害が短期間のうちに出現し,状態が一日のなかでも変動する場合にせん妄の可能性を考える.せん妄は準備状態に誘因が重なることで発症するが,誘因として一番多いのが薬物であり,減薬できる薬物がないかを検討する.
▪不眠症治療の主軸は薬物療法であるが,現行の薬物療法は効果と安全性の両面に課題が残されているため,薬物療法と並行してできるだけ早期から睡眠衛生指導や認知行動療法などの心理・行動的介入を行うことが推奨されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2021