特別記事
訪問看護ステーションにおける記録電子化の潮流—老健事業「記録書Ⅱ標準化」調査研究が浮き彫りにした訪問看護の近未来像を踏まえて
瀬戸 僚馬
1
1東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科
pp.429-432
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201203
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訪問看護ステーションにおける記録の電子化が、急速に進んでいる。全国訪問看護事業協会の調査では、2018年時点では43.1%の訪問看護ステーション(それ以外の訪問看護事業所を含む、以下同じ)が記録を電子化(紙との併用を含む)しており、2015年の24.6%から急上昇を見せている*1。ちなみに病院の電子カルテ導入率は2017年時点で34.4%だが、2014年には24.5%であった*2。訪問看護ステーションの記録の電子化が急速に進んでいることは明白だ。
このような時代背景のなかで、厚生労働省老人保健健康増進等事業「訪問看護の情報標準化のための『訪問看護記録書Ⅱ』の記録・共有のあり方に関する調査研究」(一般社団法人Neighborhood Care)が実施された(図1)*3。筆者は厚生労働省標準規格である「看護実践用語標準マスター」の普及推進などに携わっていることもあり、本調査研究の研究組織の委員長を務めていた。
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