連載 生き場所と死に場所をさがしてる。・第6回
やっぱり誰かに伝えたかった
幡野 広志
pp.379-381
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201194
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治療のために病院の処置室で、痛い注射が刺さるのを待っていた。処置室は駐車場が広い郊外のコンビニの店内ほどあり、点滴や輸血を受ける人などが何人かいた。
病院では写真を撮ることができないので、カメラはカバンにしまってある。写真を撮らないヒゲのデブは、ただのヒゲのデブだ。することもなくボーっと過ごしていた。
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