連載 在宅ケア もっとやさしく、もっと自由に!・93
「孤独死予備軍」の人びと
秋山 正子
1,2
1株式会社ケアーズ 白十字訪問看護ステーション・白十字ヘルパーステーション
2マギーズ東京
pp.492-493
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200721
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1人暮らしが半分近くを占める集合住宅の1階で、暮らしの保健室を開いて約6年が経ちました。そこで出会う独居の皆さんの心の奥に潜む心配事は、「たった1人で急に具合が悪くなって倒れてしまって、誰にも発見されずに時間が経ってしまったら……」というものです。
実際にお風呂のなかで意識を失う事態を恐れ、自宅にお風呂があるのに銭湯へ通ったり、浴槽を使わずシャワーだけで済ましたりする方もいます。可能ならこの場所で住み続けたいと願っているものの、新聞をにぎわす「孤独死(あるいは孤立死)は避けたい」と話し、「ぽっくりと逝きたいけど、その姿の見つかり方が気になる」と語るのです。最期を迎えるにあたっての準備は、早めから知恵を絞っておかねばなりません。日ごろの生活上の知識も知っておく必要があります。
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