特集 糖尿病の療養支援―知っておきたい最新知識
糖尿病を予防する―予備軍へのかかわり方のコツ
坂根 直樹
1
1京都医療センター臨床研究センター予防医学研究部
pp.850-853
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100927
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はじめに
元来,日本人は内臓脂肪が蓄積しやすく,糖尿病になりやすい遺伝的素因があるとされる1)。しかし近年,食生活やライフスタイルの近代化と少子高齢化に伴い,糖尿病患者が増加しており,その対策が急務だ。例えば,一世代で食べ物は高脂肪食へと劇的に変化しており(表1)2),自動車や洗濯機などの普及に伴い,運動不足となりやすい状態となっている。
その一方,巷では健康情報が氾濫している。「体重を減らしなさい」「食事に気をつけなさい」「腹八分目にしなさい」「栄養バランスに気をつけなさい」「運動しなさい」など一般的であいまいな指導用語は予備軍の人の記憶には残らない。そこで,本稿では訪問看護・介護でかかわるなかで,在宅療養中の患者や家族から相談を受けた場合に予備軍の人を糖尿病にさせないためのかかわり方のコツについて概説する。
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