特集 「自立支援介護」に思う
ひとが自立するために本当に必要としている支援とは何か?
中野 智紀
1,2
1社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス東埼玉総合病院地域糖尿病センター
2在宅医療連携拠点「菜のはな」
pp.112-115
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200632
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超高齢社会と「ひとが生きること」「生きることの困難」のリアル
介護保険制度に基づく要支援・要介護者は、厚生労働省の統計で全国に約618.3万人(2016年1月現在)。居宅(介護予防)サービス受給者数、すなわち自宅で介護をしている者は、393.5万人に上る。一方で、警察庁によると、介護・看病疲れによる殺人事件(未遂含む)は統計をとり始めた2007年から2014年までの8年間に全国で371件発生している。
今回、筆者はいわゆる「自立支援介護」に関する意見を寄稿するにあたり、最初に2005年に京都市伏見で発生した介護殺人事件を思い出した。以下、福祉ジャーナリスト・浅川澄一氏の記事*1から抜粋して紹介する。
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