特集 「緩和ケア訪問看護師」の“実践力”を育てる
―在宅現場で“実践力”を学ぶ―第1回「緩和ケア訪問看護師教育プログラム」のねらいと効果
渡邉 美也子
1
1訪問看護パリアン
pp.550-555
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102546
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「緩和ケア看護師教育プログラム」(以下、本プログラム)の特徴は、在宅緩和ケアを担う訪問看護師の“実践力”の育成を目的として、「講義」(2日間)と「実習」(5日間)を組み合わせていることです。他稿でも述べたように、これまでの教育プログラムは講義主体のものが多く、「実習」とはいっても緩和ケア病棟や訪問看護ステーションの“見学”にとどまり、実際の“在宅現場”での実習が組み込まれたものはありませんでした(p.542)。
また、われわれはプログラム作成に先立ち、在宅緩和ケア専門の診療所に勤務する医師5名と在宅緩和ケアの経験を有する看護師7名の計12名を対象にインタビューを行ないました。その結果(p.545)、実践力育成のための教育形式として、「現場教育が必要」「事例を振り返ることで成長する」「実際のチームに加わって実践を重ねなければならない」など、在宅現場での実習を取り入れた教育プログラムが求められていることが示されました。私自身、講義主体のプログラムには、「現場で必要な内容が研修に反映されていないのではないか」「実践力が身につかないのではないか」という疑問をもっていました。
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