特集 感染症を鑑別したあとは? 非感染性腸炎を見極める!
ねらい
土屋 輝一郎
1
1筑波大学医学医療系消化器内科
pp.279-279
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000603
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下痢や腹痛など腸管が原因となる疾患が多岐にわたることは,日常診療されている先生が実感されていることと思う.腸管の疾患としては,主に感染性,非感染性,腫瘍性に分類される.診断のステップとしてはまず感染症を鑑別することから始め,腫瘍についても確認していくが,感染でもなく腫瘍でもない場合その次の対処に苦慮することが多い.そのほとんどが機能性胃腸症や過敏性腸症候群などの非器質的疾患ではあるが,腸炎などの器質的疾患の場合がありその見極めが必要となる.特に,実地医家等での日常診療において検査が限られるなか,経過観察するか専門病院に紹介するかなどの判断が難しい.そこで本特集では感染症,腫瘍以外の腸炎に焦点を当て,いかに器質的疾患である腸炎の鑑別・診断を効率よく行うかということを念頭に企画した.
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