調査報告
在宅高齢精神障害者ケアにおけるホームヘルパーの支援困難感の構造
原田 小夜
1,2
,
山根 寛
3
1聖泉大学看護学部
2京都大学大学院医学研究科博士後期課程
3京都大学大学院医学研究科
pp.151-155
発行日 2013年2月15日
Published Date 2013/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102431
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「高齢精神障害者」のケアに関わるホームヘルパーの「支援困難感」の構造を明らかにすることを目的に、半構成的インタビューを実施し、M-GTAを用いて分析した。
ヘルパーは、「利用者の疾病や障害特徴を理解することが難しい」「困った行動への対処が難しい」ことから、「ケアに対する不安や迷い」を感じていた。また、ヘルパーは利用者にとって「身近な存在だから難しい」と感じていた。
介護保険制度上の課題など、「利用者とヘルパーを取り巻く環境の問題」があり、その結果、「ヘルパーの身体的・心理的・社会的負担」が生じていた。
今後は、サービス担当者会議等での医療機関からの利用者に関する情報提供、救急時の対応に関する取り決めと、訪問看護や通所サービスの積極的な導入、ヘルパーの学習支援、地域住民に対する啓発が必要である。
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