連載 介護することば 介護するからだ 細馬先生の観察日記・第12回
みんなの歌、あの人の歌
細馬 宏通
1
1滋賀県立大学人間文化学部
pp.626-627
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102252
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グループホームのレクリエーションで、しりとり歌合戦をしようということになった。しりとりだけでも、それなりに難易度が高いのだが、歌合戦となるとさらに難しい。
日本語の語尾には「る」が多い。しかし「る」から始まる歌なんてあるだろうか。全員首をひねる。るーるーるるるー……あ、『夜明けのスキャット』か。その後、「る」が出るたびに由紀さおりの『夜明けのスキャット』しか思いつかない。というわけで、「る」で終わる歌が出てきたときは『夜明けのスキャット』を歌ってから、一つ手前のひらがなから始める、というルールが発明された。
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