巻頭インタビュー ケアする人々・6
いただきものには、お返しを―「排泄」の意味を再考する
伊沢 正名
,
岡田 慎一郎
pp.883-888
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102023
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「いただきます」―。私たちは、自然からのいただきもので生命を維持している。そして、食べれば必ず排泄する。本来、それは自然へと還され、“肥やし”となるはずのものだが、現代では下水道を介してゴミとして処理されるのが普通だ。しかし、伊沢さんは、21世紀に入って以降、大便に限っては、一度もトイレで用を足したことがない。一生物として“生命の循環”の一部となり、自然に“お返し”するためだ。それには正しい作法があり、守らなければ、かえって自然に害をなすおそれもある。その追究は、伊沢さんにとって生きる意味の転換であり、死の意味をも反転させてしまった。その真意を、岡田慎一郎さんが聞いた。“生命の循環”における「排泄」の意味とは?
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