特集 在宅だからこその“ラップ療法”
―皮膚科医の視点から―五感で皮膚の声を聞くラップ療法Q&A
藤広 満智子
1
1JA岐阜厚生連揖斐厚生病院皮膚科
pp.213-217
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101816
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ラップ療法は、一見“誰にでもできる簡単な方法”に見えます。この数年、病院よりむしろ介護現場に広まり、すでに“デファクトスタンダード”(現実的な標準治療法)にもなっています。
しかし、ラップ療法は、「創の観察」が従来の方法以上に重要です。中途半端な知識で施行すると重篤な感染のために不幸な転帰を招く原因になることもあります*1。なかでも在宅介護の担い手は同居家族であることが多く、褥瘡に関する正しい知識も経験もありません。往診する医師も内科医が主で、創傷管理の知識・経験には乏しいため、訪問看護師や介護職の創を見る眼が問われます。
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