特集 “はじめて”の在宅緩和ケア「準備編」
「在宅緩和ケア」に国はどう期待しているか?
山岸 暁美
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1厚生労働省医政局政策医療課在宅医療推進室、健康局総務課がん対策推進室
pp.40-41
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101766
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なぜ在宅医療を推進するか?
わが国の国民の40~60%が、「できるだけ長く自宅で療養したい」と希望していることが複数の調査から報告されています。しかし現状は、全死亡者の80%以上が「病院」で亡くなっており、在宅死亡者割合は14%程度にすぎません。希望する場所で療養することは、患者のQOLの構成因子の1つです。そのため、厚生労働省としても、「在宅医療」が医療のあり方の選択肢になりうるよう推進しているところです。
また、「高齢社会」「多死時代」に向けた政策として、病床機能分化による医療の効率化を図っている流れのなか、急性期治療を終えた慢性期患者の療養場所の選択肢としても「在宅」という場に期待されています。
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