連載 広汎性発達障害の理解と援助・7
相談の実例とアドバイス―思春期に広汎性発達障害が表面化した事例(上)
細川 雅人
1
1大阪市此花区保健福祉センター子育て支援室
pp.882-887
発行日 2009年10月15日
Published Date 2009/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101455
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はじめに
保健福祉センターでは,介護や家族関係,就労など,生活上のさまざまな問題について相談を受けているが,そのなかには問題の背景が広汎性発達障害と考えられる例がある。そこで,専門相談機関や専門医につないで解決に向かった実例について,当事者の質問とそれに対する専門家のアドバイスを,本人の承諾を得て紹介することにした。
相談のきっかけは,もともとおとなしい子が思春期になって短絡的な行動があらわれてきたこと。親子ともに広汎性発達障害と思われる特徴があると判断した相談員は,専門機関での相談をすすめた。父親は専門医の診断を受けて特性を自覚し,衝突を回避できるようになった。なお,プライバシー保護のために,事例の特徴を変えない程度に設定を変えている。
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