特集 病棟から在宅へのスムーズな移行
医療連携はまず患者に寄り添うことから
細谷 恵子
1
1(株)リープ目白訪問看護ステーション
pp.283-286
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101045
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退院後の生活をイメージしていますか?
自身や家族が体に何らかの不安を感じた時,病気や障害を抱えた時に,私たちは病院や診療所に救いを求めて駆け込んでいきます。そこから必要があって入院という経過をたどった時,自宅から病院という仮の住まいに場所を移しますが,そこではあたりまえのように治療や症状コントロールが何よりも優先的に動き,回転していきます。自身の体を医療職にゆだね,病院の生活リズムに順応していかなければならないのです。
その後元気になって「自宅に戻りたい」と願う。これも極めてあたりまえの患者の気持ちでしょう。しかし,いざ退院のゴーサインがでると家に帰れるという思いと,「大丈夫?」という思いが同時に生じることも知っておかなくてはなりません。その本人だけではなく,その人を取り巻く介護者として関わる人々も含めてとらえておくことも大切です。
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