連載 鉄郎おじさんの町から病院や医療を見つめたら…・15
市民と医療の対話のために―まず一体になることから
鉄郎
1
1「おおぞら」 いぞく塾
pp.1092-1093
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101350
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市民が医療講演に呼ばれ始め
これまで,様々な地方で「フレンチドレッシング(市民と医療者の対話)」をやってきた.
僕に講演の声がかかる理由は,①「在宅での看取りの実際を知りたい」,②「告知や死の恐怖と向き合いながらどのように歩いたのか心境を知りたい」,③「緊急時の対応について,体験からのアドバイスが得たい」などが中心だが,2007年頃から,テレビや新聞などの伝え方に市民が疑問を持ち始めたのか,④「マスコミで流される〈特別の死〉ではなく,身近な〈普段の死〉が聞きたい」.緩和ケアに従事する医療者からは,⑤「痛みがあれば痛みを取るのがベストと考えてきたが,市民はそれをどう受け止めているのかが知りたい」など,美談よりも死の実際を確かめようとする動きが増えている.
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