特集 眼科基本診療Update—私はこうしている
緊急処置の実際
眼痛を訴える患者—まず何を考えるか
前田 利根
1
1オリンピア眼科病院
pp.331-333
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907103
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はじめに
眼痛を訴えて夜開に受診する救急患者のほとんどは角膜疾患であろう。まず何を考えるかといわれたら,角膜疾患に尽きる。しかし眼痛といってもさまざまである。著しい疼痛が起こるはずの疾病で何ら疼痛を感じない症例もあれば,大した疼痛が生じないはずの疾病で大騒ぎをする症例もいる(「ここがポイント」参照)。
救急処置を要する眼痛を訴える眼疾とはいかなるものか。見落としてはいけない眼疾とはいかなるものか。代表的なものを表1に列挙した。これら疾患のほとんどの診断は通常の眼科検査で容易である。しかしながらCT・MRIなどの画像診断を要する眼窩内疾患には注意を要する。
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