連載 家族にできるケアの手引き―在宅で療養するがん患者の家族のための事前説明ブックレット・13
―医療処置法⑥―在宅酸素療法,吸引,吸入
福井 小紀子
1
,
田中 千賀子
2
1千葉大学看護学部訪問看護教育研究分野
2田園調布医師会立訪問看護ステーション
pp.870-876
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100933
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
在宅酸素療法
在宅酸素療法は,呼吸機能が低下して血液中の酸素不足により息苦しいと感じる場合に用います。酸素吸入を行なうことにより,低酸素状態になった組織の機能を改善し,自覚症状を軽くすることができます。
呼吸困難があっても自宅で過ごしたい場合,簡単な酸素吸入の機器を自宅に設置して日常生活を過ごすことができます。酸素を吸いながら,食事や入浴・排泄・散歩など,状態に応じて身のまわりのことを自力で行なうことも可能ですし,最近は,外出や旅行もできる携帯用の酸素供給器具が普及し,生活の質を損ねることなく過ごすことができるようになっています。
在宅酸素療法の機器は全国的に酸素の取り扱い業者によるメンテナンスが充実しており,また,旅行先などでの移動時にも連絡網が作られているため,安心して使用することができます。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.