Japanese
English
Bedside Teaching
酸素吸入療法
Oxygen Inhalation Therapy
三井 健司
1
,
五味 建一
1
,
江良 晋
1
,
田村 文彦
1
,
横山 哲朗
1
Takeshi Mitsui
1
,
Kenichi Gomi
1
,
Shin Era
1
,
Fumihiko Tamura
1
,
Tetsuro Yokoyama
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.893-898
発行日 1969年10月15日
Published Date 1969/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202079
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はじめに
酸素吸入療法を行なう目的は,生体組織内の酸素分圧を正常に保つことによって正常な機能を維持させることにある。酸素吸入療法は,このように明確な目的を有しているにもかかわらず,またこれは実地臨床でルチーンに行なわれている治療であるにもかかわらず,いかにすれば,安全にかつ十分な目的を達成しうるかという基準が必らずしもあたえられていないのが実状ではなかろうか。具体的にはhypoxiaを改善するために酸素吸入を行なうとき,吸入気の酸素濃度をいかほどにすれば,動脈血の酸素分圧をどれほど上昇させることができるかが問題である。酸素吸入をさせる方法として,酸素テント,鼻腔カテーテル,顔面マスクなどが,一般に用いられている。実地診療では酸素の投与方法も投与量も案外無批判に行なわれているのが実状ではなかろうか。筆者らはいろいろな酸素投与の方法について,酸素流量と吸入気酸素濃度の組合せをかえたとき,実際の効果を評価するために,ある場合には肺胞気酸素分圧として,ある場合には動脈血酸素分圧として求めた。
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