特集 糖尿病の療養支援―知っておきたい最新知識
糖尿病における薬物療法指導―経口血糖降下薬・インスリン製剤に関する基礎知識
朝倉 俊成
1
1新潟薬科大学薬学部臨床実務研究室
pp.844-849
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100926
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はじめに
糖尿病治療における薬物療法は,食事療法や運動療法の補足的立場にあると考えがちである。しかし,薬物療法は適正に医薬品を使用しなければ重大な事故になる危険性が高く,特にインスリン製剤や多くの経口薬に「劇薬」が存在することを見ても,十分注意して行なわなければならない治療法といえる。
特に,在宅においては患者を「ひとりの生活者」としてとらえ,その生活者と薬物療法との関係を見ておく必要がある。具体的には,薬物療法に対する理解度と服薬行動に関連した身体機能の程度,患者の服薬コンプライアンス(アドヒアランス)の状況,家族や介護者・協力者の有無とその役割などを把握した上で具体的な療養指導を展開しなければならない。そこで本稿では,糖尿病治療に用いる医薬品を中心に簡単にまとめる。
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