研究報告
デイサービスにおける排泄介護の質評価
新田 章子
1
,
高橋 美香
1
,
佐藤 まさ子
1
,
加賀谷 敬子
1
,
高島 桃子
1
,
唐沢 富美子
1
,
菅原 正晴
1
1社会福祉法人千代田区社会福祉協議会西神田高齢者在宅サービスセンター
pp.655-659
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100718
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はじめに
2000年の介護保険導入以来,デイサービスを利用する高齢者の数は大幅に増加している。平成14年2月の全国高齢者保健福祉・介護保険関係主管課長会議で配布された資料によると,通所介護の利用回数は,平成12年11月から平成13年10月までの1年間で340万回から437万回と約1.3倍に,また介護保険事業状況報告によると,通所介護事業者数は平成12年4月から平成14年4月までの1年間で424か所から601か所と約1.4倍に増加している。その一方で,サービス内容,ケアの質はそれぞれの組織によって異なり,スタッフである介護職や看護職の個人的な力量に委ねられていることも少なくない。
当デイサービスセンターでは高齢者のQOLの向上を目指し,自立支援・在宅介護負担の軽減などを目的としてサービスを提供している。高齢者のQOLに影響する因子はさまざまであるが,特に排泄動作・機能が自立しているか否かは,自立意識や生活意欲,自尊心にかかわる重要な因子である。また,家族にとっても,実際の介護量や介護負担感,在宅でのケアの存続に影響する問題の1つである。そこで,当センターとしても実際の排泄ケアの質を評価し,向上に努めることや,自立支援・介護予防を推進するケアを改善していくことは重要な課題であると考える。これらのことから,当デイサービスセンターにおいて現在使用している,排泄誘導表を用いた排泄誘導の実態を評価し,今後のケア改善への示唆を得たので報告する。
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