連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 複数人訪問
石田 昌宏
1
1日本看護連盟
pp.381
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100511
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「受入れ条件が整えば退院可能」な精神疾患患者が約7万2000人いる。こういう実態が公に示されたのが平成14年12月。それから厚生労働省は,精神障害者の社会復帰・社会参加を勧めるための政策に力を入れている。その影響があるのだろう,4月の診療報酬改定では精神科が重点的に取り上げられ,精神科訪問看護が少しやりやすくなった。1つは,入院中に自宅などに外泊している場合,そこに訪問看護を行なえるが,その回数が3回まで点数算定できるようになったこと。もう1つは,複数人で訪問看護を行なった場合に加算がつくようになったことである。
特に,複数人での訪問を行なう場合の加算は待ち望まれていた。それは,精神障害者のお宅に看護師が1人で訪問すると危ないから……ではない。精神障害者を地域でサポートするためには,関係多職種がチームを組んで,お互いに密な情報共有をしながら進めていくことが大切である。そんなとき,看護師や精神保健福祉士や作業療法士などが共同で訪問すれば,家での生活実態が多角的に理解できる。
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