連載 訪問看護 時事刻々・165【最終回】
今月の話題 訪問看護の誇り
石田 昌宏
pp.1070
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102375
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若いころ、在宅ケアの仕事をしていた。あるお宅に泊まりの看護で訪問したとき、利用者さんの調子があまりよくなかったので、経管栄養の時間を工夫した。このことが問題になって、私はこの仕事を辞めさせられることになった。
理由は、看護師の判断で経管栄養の時間を変えたこと。そして、そうしてはならないことに、指摘されても即座に気づかなかったことだ。利用者の自宅は病院ではない。意思決定の主体はあくまで本人や家族にある。看護師だけの判断で事を決めてはならない。本人や家族の意思と看護師の意思を1つひとつ一致させながら、本人や家族の思う生活を演出しなければならない。このことに深く気づかされた。
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