連載 リスクマネジメントに取り組む⑩【最終回】
事故防止への取り組みの意義―これまでの取り組みと今後の展望
清崎 由美子
1
1医療法人財団石心会 在宅サービス部門
pp.228-231
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100492
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2003年度の課題の設定
■問題点の抽出と合同学習会の開催
2002年度に実施してきたヒヤリ・ハット報告書の検証会で,その目的であった「業務に生かすこと」については達成できましたが,もう1つの目的である「予防的視点で書く」ことについては,まだまだ不十分であることを前号でお話ししました。また,
①「予防的視点で書く」とはどのようなことなのかが明確ではない
②場面によっては“ヒヤリ・ハット”なのか“事故”なのかの区別がしにくい
③忙しい業務の中で,リスクマネジメントに取り組んでいかなければならない理由が,未だに実感できないスタッフがいる
④2002年後半~2003年春に入職した6人の看護師に,さいわいステーショングループの取り組みが十分に伝わっていない
ということが具体的な問題点として明らかになり,これらを1つひとつ解決していくことが,今後の課題であることもわかりました。
リスクマネジメントを開始して4年目を迎える2003年度の取り組みについて検討した結果,まず「リスクマネジメントの基本についての再学習」と「これまでさいわいステーショングループが行なってきた取り組みについての説明」を実施すること,そして全体の志気をあげていくための話し合いが必要だということになりました。
そこで,新入職者の訪問看護に関する教育が一段落した2003年7月,合同の学習会を行ないました(資料1)。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.