連載 わたしのため・からはじまる在宅介護・13
―在宅ケアをデザインする・2―政治に訴えるさまざまな方法
川口 有美子
1
1NPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会
pp.48-49
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100375
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ALSの自立とは
10月30日,秋晴れの日比谷公園に全国から集った障害者と支援者の数なんと1万5000人。障害者自立支援法撤回のための大規模なデモと集会に私たちも参加しました。
障害者の多くは親元を飛び出して地域での生活を開拓してきた人たちで,若いし元気がいい。はつらつとしています。それと比べてはいけませんが,ALSは40代以降から発症する難病で,中には20代,30代の患者さんもいますが,専門書にも中年以降の病気というふうに書かれています。たいていの患者さんには家族がいるし,資産もそこそこある。そんな人に「自立」なんて言っても実感はわかないですね。だから介護保障の問題では身内の,とくに患者の息子や娘の「自立」の意味を私たちALSの支援者は真剣に考えねばならないのです。
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