2色ページ 性格の異常・7
‘異常性’のさまざま(2)
浜田 晋
1
1浜田クリニック
pp.1116-1118
発行日 1974年11月1日
Published Date 1974/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917129
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
シュナイダーによる精神病質の規定
人さまざまといわれます.なかでも‘変わり者’とよばれる人が,私たちの周りには10人に1人ぐらいはいるとされています.しかしどんな人が‘変わり者’かということを考えてみると,大変難しい問題になってしまいます.
1923年,クルト・シュナイダーというドイツの精神科医が,“精神病質人格”という本を書きました.この中で彼は‘異常人格’と‘精神病質人格’を区別しています.‘異常人格’はより広い範囲のものを含む上位概念で,‘精神病質人格’はその中の特殊なものと考えました.すなわち‘異常人格’とは,量的に,平均的なものからずれている人をよんでいます.前号で述べた画家などはまさしく異常人格者であり,また村長や医者などもそれに近いということになります.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.