インタビュー
―何でも語ろう,改正介護保険/在宅ケアにおける多職種連携―「在宅ケアを語る会」に聞く
pp.762-767
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100323
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介護保険法の改正によって,在宅ケアの現場には少なからぬ混乱が起きています。原因はどんなところにあるのでしょうか? 東京で月に1回の定例会を続けている「在宅ケアを語る会」の,5月に行なわれた討論の一部を掲載し,今後のあり方を考えます。
何でも語ろう,改正介護保険
入野(ケアマネジャー) 昨年4月,尾辻厚労相が,「ケアプラン上に必要性が位置づけられれば,要支援への生活援助は否定するものではない」と言っているにもかかわらず,区は切り捨てを断言し,ケアマネジャーは,4月を前に,同居家族がたとえ昼にいなくても,身体介護以外は提供できないと切ってきました。ところが,今年度第1回目の事業者連絡会での説明では,「家族が病気や障害をもっている等,十分に家事援助できない理由が,ケアプランの中で位置づけられていれば,生活援助を一概に否定するものではない」という説明に変わりました。同じ介護保険料を払い,同じ認定結果を受けていても,住んでいる地域によっては不利益をこうむり,その中で,介護保険の扇の要と言われるケアマネジャーも,自分の専門性そのものが否定されたような状況にあります。
膨大な情報の1つひとつをチェックするのは大変ですけれど,正しい情報を得ていないことが行政の言いなりになる結果につながっている。これはケアマネ自身にも責任があると思うんです。
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