特別記事
介護予防ケアマネジメントにおける医療・訪問看護の役割
篠田 道子
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.154-161
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100027
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2005年9月の要介護認定者数は433万人を超え,中でも要支援・要介護1の認定を受けた軽度者の増加が著しい。2000年4月から2005年9月までの5年半の増加率は,要支援で144%,要介護1で155%であり,要介護2以上では50%程度に留まっているのと比較して,著しい増加率となっている。介護保険導入時,軽度者に対しては介護予防と自立支援に資するサービスを提供するという当初の理念であったが,実施していく中では中重度者とのサービスの差異はほとんどなかった。国は,年率10%を超えるペースで増加している介護給付費の伸び率を抑え,2015年以降の後期高齢者の増加に対応しつつ,制度を持続させることを重要課題とし,対応策として総合的な介護予防システムのあり方を提言した。
総合的介護予防システムのあり方では,介護保険法の基本理念である「自立支援」を徹底する観点から,軽度者に対する保険給付については,新予防給付と地域支援事業に再編し,地域包括支援センターで一体的にケアマネジメントされる。
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