特別記事
意欲を引き出す勤務ローテーションシステムの試み―異動希望も専門志向も尊重して組織を活性化する
山口 千鶴子
1
,
五十嵐 藤子
1
,
佐藤 ゑい子
1
1富山医科薬科大学附属病院看護部
pp.893-897
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902284
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はじめに
今年も4月に新人ナースを迎えた。現在も女性が主流である看護の職場は,多かれ少なかれ人の移動が激しい。移動の主たる理由は,結婚や育児あるいはUターンがほとんどである。この「人」の移動を巡り,看護部門における職場の配置換えつまり勤務異動は,どの施設においても不可欠なことである。それぞれの看護単位での看護力や患者サービスの低下を防ぐために人員調整が必要となり,勤務異動を実施することとなる。しかし,こうした組織の都合は,個人の生活に多大な影響を及ぼす。
一方,当院のように専門分化の傾向が強い大学病院の場合,配置の場所如何によっては,ジェネラルナースとしての成長に向け幾つかの病棟体験を求めるナースや,マンネリを避けるために異動を申し出るナースも少なからず存在する。
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