ひとやすみ・63
看護師の人事異動
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.1253
発行日 2010年9月20日
Published Date 2010/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103181
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- 文献概要
永らく外科病棟の看護係長を務めている看護師のKさんから相談を受けた.「人事異動で内科病棟勤務になりましたが,内科の病棟ははじめてであり,大変不安です」とのことであった.病棟の調整役であるKさんが異動となると病棟業務が混乱することが危惧された.しかし,看護師の人事は看護部長の専属であり,医師が口を出せるものではない.そもそも看護部長による,K看護師の将来を配慮しての人事異動とも推察できた.
研修医時代に勤めた病院でのエピソードが思い出された.同じように永らく外科病棟に勤めていたUさんが師長試験に合格し,晴れて師長となった.当時の国立病院では,看護師長になるときはほかの国立病院の師長になるのが慣例であった.しかも個人の経験や資格は考慮されず,施設の都合で職場が決められた.Uさんの配属された病棟は精神科であり,しかもほとんどの同僚看護師はUさんより先輩であった.
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