連載 救命救急センターにおける医療の原点と新しい看護の展開・4(最終回)
救命救急センターにおける看護現任教育―現任教育に今,何が問われているか
福丸 恵子
1
,
松月 みどり
1
1日本大学板橋病院救命救急センター
pp.560-565
発行日 1995年11月15日
Published Date 1995/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902233
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
看護基礎教育が終了すると,新人看護婦が臨床現場に配属になる.基礎教育が終了したばかりでは,病棟業務を行なう上で,知識・技術・態度とも未熟である.特に,高度で広範囲な医学知識や迅速な判断力や予測性をもった観察力,また,死生観をきちんともつことを求められる救命救急看護領域では,基礎教育とは大きな開きがある.
今回は,これまで行なわれてきた看護基礎教育のみでは十分に対応できない,救命救急看護の現状を述べる.そして,看護学生の受け持ち患者と3次救急患者とを,V.ヘンダーソンの「看護の基本となるもの」1)の構成因子を使って比較し,看護活動の差を明らかにする。その結果から,救命救急センターにおける現任教育で必要とされる教育内容と,その現状について述べ,問題解決に向けてまとめてみる.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.