看護管理 調査・研究
看護婦のバーンアウトについての研究―ストレス慢性化の条件に焦点をあてて
上田 稚代子
1
1和歌山県総務部(看護短大開設準備室)
pp.40-45
発行日 1995年1月15日
Published Date 1995/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902157
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はじめに
わが国において,ここ10数年来看護職にみられるバーンアウトについての研究は数多くあり,精神衛生面での健康管理についてクローズアップされている.
稲岡らは看護婦のストレス慢性化をもたらしうる行動特性を明らかにし,バーンアウトとの関連について研究し,「看護者のバーンアウトは1つの要因によってのみ影響を受けるのではなく,さまざまな社会的環境要因や行動特性要因が相互に関連しあい,バーンアウトにかかわっているということがいえる」1)と報告している.また宗像はストレス慢性化の条件として「要求水準の無制限な更新,無力体験と自己効力感の低下,支援ネットワークの貧弱化」2)の3つをあげており,この3つの条件をもち,ストレスを慢性化させやせすい人が「イイ子行動特性をもつ人」と述べている.
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