連載 ケーススタディ[ナースのための心理的アプローチ]・23
「もう看護婦なんてやめたい」—燃え尽きてしまった〈バーンアウト〉のKさん
保坂 隆
1
1東海大学精神科
pp.1050-1053
発行日 1990年11月1日
Published Date 1990/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900249
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Kさんのプロフィール
Kさんは看護学校を卒業後,看護婦としての勤務は5年目になる.最初の2年間は神経内科の病棟勤務であったが,3年前から救命救急センターに配置転換になった.救命救急センターは神経内科の病棟とはいろいろな意味で異なっているとは思ったが,もともと何に対しても熱心な性格なので,新しい職場にも比較的すぐに慣れたとKさんは感じている.婦長や主任を始めとして同僚からも評価は高く,さらには後輩たちに対しても親切である.いわば中堅として期待されているが,3か月前頃から身体の不調を訴え,勤務を休みがちになった.それを心配した婦長と同僚が,その病院に週1回,精神科コンサルタントとして往診している筆者のところに相談に来た.
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