特集 これからの看護管理者がもつべき視点と発想
ベンチマーキングとクリニカルインディケーター―質の改善・評価と,その指標
新田 章子
1
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
pp.24-26
発行日 2002年1月10日
Published Date 2002/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902101
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
患者に選ばれる病院になるカギ
少子高齢化と景気低迷の状況などから,医療をめぐる環境は大きな変革期にある。アウトカムマネジメントを推進し,医療の質を目に見える形で改善していくことは,看護を含めた病院全体の課題である。しかし,規制緩和などによって,医療にも競争原理が導入されつつあるなか,患者に選ばれる病院になるには,病気を治療することの他にどのようなマネジメントをするとよいか,何をもって質を改善し評価したらよいか,といった課題に焦点が当てられていくだろう。
そこで,こうした問題を解くカギとして,いま医療界で注目されつつあるベンチマーキングと,質評価の指標となるクリニカルインディケーター(臨床指標)について簡単に説明する。これらは,1980年代から産業界で用いられるようになった継続的質改善(CQI;Continuous Quality Improvement)の手法の1つである。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.