特集 看護提供方式を問う
対談
活かすも殺すも看護婦次第―歴史的変遷をたどってみると
川島 みどり
1
,
秋元 典子
2
1健和会臨床看護学研究所
2東京大学医学部保健学科看護学教室
pp.26-39
発行日 1992年1月15日
Published Date 1992/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901862
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秋元 私たちは,"看護方式"という用語をよく用います.具体的には,機能別看護方式とか,チーム・ナーシング,固定チーム・ナーシング,それからプライマリ・ナーシングなどがありますが,これらの方式は,はじめからその方式がいくつかあったというのではなくて,どのようにして患者さんにいいケアをしようかということから生まれてきたのだと思うのです.
これらの方式は変遷の歴史をたどってきており,いまではプライマリ・ナーシングからさらに進んでケース・マネジメントというような方式もちらほら聞かれるようになりました.このように歴史的に変遷をたどったということは,その方式が用いられた時代時代において,その方式が決して絶対的なものではなかったということ,つまり,看護そのものの考え方やマンパワーの変化に伴って,その方式がもつメリットやデメリットに,私たちが気がついて次の方式を生み出したということだったのではないかと思います.
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