Japanese
English
特集 訪問看護とリハビリテーション
訪問看護の歴史的変遷と現況
History of Home Visit Nursing and Present Status.
佐藤 美穂子
1
Mihoko Sato
1
1厚生省社会援護局施設人材課
1Institutions and Manpower Division, Social Welfare/War Victim's Relief Bureaw, Ministry of Health and Welfare
キーワード:
在宅ケア
,
訪問看護ステーション
,
保健・医療・福祉の統合
Keyword:
在宅ケア
,
訪問看護ステーション
,
保健・医療・福祉の統合
pp.203-209
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108918
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はじめに
看護婦等が家庭を訪問して看護サービスを提供する看護活動の歴史を振り返ると,古くから助産婦(産婆と呼ばれた)による家庭分娩の介助が行われてきたが,明治時代に派出看護婦の会から医療機関や家庭に出向いて看護を行ったことに始まろう.その後,保健婦による公衆衛生活動や保健指導,医療機関からの継続看護,さらに,訪問看護を専門に行う事業所である訪問看護ステーション,企業などから訪問看護が行われるようになった.
現在,「訪問看護」と言えば,訪問看護ステーションからの訪問看護サービスに代表されると言っても過言ではない.訪問看護ステーションは1992年に開設が始まって昨年11月末現在,指定数は全国で3,075か所となった.新高齢者保健福祉推進十か年戦略(新ゴールドプラン)において,2,000年までに5,000か所の設置目標をかかげ開設を推進しているところである.
人口動態や疾病構造の変化と医療体制や保健・福祉施策の動向を見ると,その年代とともに訪問看護が必要なサービスとして発展し制度化されてきたことが理解できる(表).
本稿では始めに訪問看護の歴史的変遷を述べ,訪問看護の現況については1997年7月に実施された訪問看護の実態調査の結果から紹介する.
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