連載 座談会シリーズ 看護実践における倫理性・2
脳神経科領域
意識障害患者に対する日常的な看護を見直す
川原 千恵美
1
,
武森 三枝子
2
,
森山 ひとみ
3,4
,
紙屋 克子
5
1日本大学医学部附属板橋病院脳神経外科
2倉敷平成病院外科
3三井記念病院脳神経外科
4三井記念病院耳鼻咽喉科
5筑波大学医科学研究科社会医学系
pp.916-923
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901716
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意識のない患者の満足とは
紙屋 本日は,内科・外科を含めた脳神経科領域の看護管理者の皆さんにお話をうかがいます.脳神経領域の患者は,意識障害をはじめとするさまざまな障害をもち,障害の重さゆえに,看護者に全面的に生活を委ねているわけですが,そのような患者に対する日常的な看護の中に倫理的な問題は数多くあります.今日は,ともすると脳死や臓器移植のように話題性のある問題の陰で見落とされがちな,日常的な看護の中の倫理を中心にお話を進めたいと思います.
まず,この領域の患者の特性によるものと思われる倫理的問題を含む事例がありましたら,お話しいただけますか.
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