連載 かれんと【最終回】
人間くさい話
出雲 雅志
1
1松山大学経済学部
pp.875
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901709
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「『バナナは便秘によく効く』母はそう言って,私は毎朝バナナを1本食べることになる」―鶴見良行の『バナナと日本人』(岩波新書)を読んだひとりの女子学生が,こんなふうにレポートを書きはじめていた.まじめな本を取り上げているのに,ずいぶんと軽やかな出だしだな,とちょっと驚いたが,これを読みながら,ふと谷川俊太郎の愉快な詩を思い出した.少しはっとして,思わず笑いころげてしまう「うんこ」と題するその詩は,こう結ばれる.
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