伝えたい話
看護行為は倫埋的問題と紙一重
吉田 澄恵
1
1順天堂医療短期大学
pp.884-886
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901545
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
医師が引き起こす問題に悩むだけ?
最近,看護職への倫理教育の重要性が強調され,学会や雑誌のトピックとして扱われるようになっています。しかし,その文脈に,私はひっかかりを感じています。
昨今の看護職が取り上げる倫理的問題は,医師が行なう先端医療に伴う生命倫理問題が多いように思います。ここには,医療事故について,その加害者は医師で,被害者は患者で,看護師はその中間にいるという前提で語られていた時代に共通する意識が感じられます。つまり,医師が問題を引き起こしており,看護師は,患者の擁護者・代弁者として働かねばならないと,まるで患者の側に立てる人であるかのような論調が目立つように思うのです。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.