連載 amans惠道通信・22
いのちのつながり
飯島 惠道
1
1東昌寺
pp.816-817
発行日 2002年10月10日
Published Date 2002/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901533
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七月下旬,私にとって二人目の甥(妹の第二子)が誕生した。名前は凛太郎。凛々しく育って欲しいという親の願いが込められている。そのせいか泣き方もミルクの飲みっぷりも,長男に勝っているらしい。妹,つまり彼らの母親は,日ごろ食べっぷりのよくない長男に「弟に抜かされないように,龍ちゃんも,しっかりとご飯を食べて,大きくならないとね」と毎日言い聞かせている。
甥の誕生を喜ぶのも束の間,八月の声を聴くと同時に,寺はにわかに慌しさを増す。信州では八月にお盆の供養を行なうが,それに先立ち,寺院では「施食(せじき)法要」あるいは「施餓鬼(せがき)法要」という先祖供養を行なう。この法要でお盆の塔婆(とうば)が配られ,一家そろって墓参りに行くのである。
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