特別記事
看護職を生かす診療科事業部制―急性期民間中小病院の経営改革
山下 恵志子
1
1偕行会名古屋共立病院
pp.796-801
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901315
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はじめに
「日本型医療のビッグバン」「病院サバイバル時代」,これらのセンセーショナルなタイトルが医療経営雑誌等で目を引くようになって久しい。これまで急性期・慢性期が漫然と混在していた日本の病院も,第二次医療法改正による平均在院日数等に基づく診療報酬の差別化に端を発して,欧米並みに急性期型・療養型への機能分化が進み、病院間競争が激化したことは周知の事実である。これらの流れを決定づけたのは,本年3月施行された第四次医療法改正である。すなわち,2003(平成15)年8月までに全ての病院は一般病院(すなわち急性期病院)で行くのか,療養型病院で行くのかの決断を迫られることになったのである1)。もはや待ったなしというところであろう。
これらの劇的変化は,必然的に各々の病院が自助努力=経営努力を迫られ,看護婦もまた経営参画を求められる時代になったことを意味する。時代に呼応し,高度医療を積極的に取り込み急性期病院として成長してきた当院は,6年前よりさまざまな経営改革,組織改革を絶えず行なってきた。別の言い方をすれば,それらは看護婦(部)改革とでも言うべき内容である。本稿では,これらの取り組みを紹介したい。
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